相続を見据えた資産管理会社の分割

今回は、大阪を地盤に個別指導塾を展開する成学社(2179 ジャス 時価総額47億円)の話題です。

出所:2021年9月14日 変更報告書No.10 太田 明弘氏 
共同保有者の追加および株券等保有割合が1%以上増減 
EDINET

概要

創業者の太田氏が、資産管理会社の(株)ニューウェーブを次のように会社分割しました。

(旧)ニューウェーブ(保有割合:20.01%)から

①(新)ニューウェーブ(保有割合:14.40%、有価証券の所有)

②オーシャス(保有割合:5.62%、有価証券の保有及び不動産の賃貸管理?)

開示情報を見て思う事①

上場企業株式の20%以上を保有している親会社は、何らかの事業を行っている場合、東証の「非上場会社の親会社等の開示」規則によって財務内容を開示する必要があります。

更に15%未満の場合には、事業内容にかかわらず財務内容を開示する必要がなくなります。

もともと、ニューウェーブ社は20%以上保有していたにも関わらず、財務内容を開示していなかったので、株式のみを保有する純粋な資産管理会社であったと推測されます。

開示情報を見て思う事②

今回の会社分割においては、相続税を見据えて、株式だけでなく不動産賃貸事業も行うことを検討したのではないでしょうか?

現状のニューウェーブ社で不動産賃貸を行うと、事業を行っているとみなされるため、財務内容を開示する必要があります。

それならば、いっそのこと会社を分割することで、保有割合を15%以下にし、開示義務を逃れようとしたと推測されます。

結果として、保有割合が14.40%と5.62%という2つの会社でそれぞれ株式と不動産賃貸業を行うことになったと考えるのが合理的です。

まとめ

通常、今回のようなケースの場合、オーシャス社は、株式保有特定会社とならないように、不動産の保有割合を考慮していくと思われます。

少なくともニューウェーブ社単体で株式を保有して相続を迎えるよりは、今回のように2社に分けることで、オーシャス社の評価だけは引き下げることは可能になります。

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