ポイズンピル(買収防衛策)

今回は、船舶機器を手掛けるニッチツ(7021 東証2 時価総額40億円)による買収防衛策導入の話題です。

出所:
2021年10月20日 株式会社ニッチツ
当社株式の大量取得行為に関する対抗策(買収防衛策)の導入について
適時開示情報閲覧サービス
2021年10月20日 変更報告書No.6 植島幹九郎
株式等保有割合の1%以上の増加及び担保等重要な契約の変更
EDINET  

概要

同社株式は、9月中旬までは株価が1,500円前後でしたが、当開示情報が公表された10月20日では4,000円まで高騰していました。

現在は、1,900円前後まで急落していますので、買収防衛策の公表によって一気に買い手が手を引いたものと思われます。

結果としてみれば、同社の買収防衛策は成功を収めたとも言えますが、最近は新生銀行とSBIホールディングスの事例もあり、注目を集めています。

開示情報を見て思う事①

同社の変更報告書によると、植島幹九郎氏という個人投資家が株式を買い集めていました。

最大で20%弱保有していましたが、今はほとんど売却していることがわかります。

手元で同氏の取得単価を計算してみると2,400円前後と推測されますので、うまく売り抜けたのではないでしょうか。

因みに植島氏は、村上ファンドの知恵袋と言われた人です。

変更報告書によると、株式取得の目的として経営陣への助言や重要提案行為が掲げられていたので、同社としてはこれに対する予防措置として導入したものと思われます。

開示情報を見て思う事②

買収防衛策自体の導入は、株主総会の決議事項ではありませんので、取締役会決議で効力は発生しています。

ただ株主の同意を得るために、12月に臨時取締役会を開催することが予定されています。

今回の買収防衛策は、植島氏以外の株主に対して1株につき1株の無償新株予約権を割当てるものです。

仮に防衛策が発動されれば、植島氏の議決権比率が理論上は半分となってしまいます。

これ以上、株式を買い集めてもあなたの自由にはさせませんよ!というメッセージです。

開示情報を見て思う事③

特定の株主だけ新株予約権を貰えないというのは、株主平等原則に反する気もしますが、必要性と妥当性が認められる限りにおいては、趣旨に反しないとされています。

ただ客観的に必要性と妥当性を判断するのは難しいと思います。

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