有価証券処分信託の変更報告書

今回は、ラーメンの幸楽苑(7554 東証1 時価総額250億円)の話題です。

出所:2021年10月14日 変更報告書No.29 新井田傳
提出者の重要な契約変更等 保有株券等の内訳の変更
EDINET

概要

オーナーである新井田氏の資産管理会社である(株)ラニケニアコーポレーションが、みずほ証券での有価処分信託によって株式を資金化(0.45% 約1億円)しました。

その結果、新井田氏グループの持株比率は15.14%となりました。

開示情報を見て思う事①

今回、有価証券処分信託で資金化した株式の比率は0.45%ですから、本来であれば変更報告書を提出すべき1%以上の減少になっていません

従って、変更報告書を提出する必要はないのですが、今回はどうしてでしょうか?

また、有価証券処分信託の場合、信託期間の終了が記載されている場合には、期間終了時点では報告は不要とされています(但し、変動比率が1%未満の場合に限る)。

開示情報を見て思う事②

では、報告する場合としない場合に違いはどう考えればいいのでしょうか?

有価証券処分信託を締結した段階では、保有株式数は変動しません

それは、信託したからと言って、株式を全て売却出来るとは限らないからです。

よって、信託契約が終了した段階で、売却しきれなかった株式数も考慮した上で、比率を計算することになります。

もし、本件で変更報告書を提出していなければ、変更後の株式比率15.14%+処分信託株式比率0.45%=15.59%が基準となる持株比率となります。

よって、15.59%から1%以上の変動がある場合に開示する必要があります。

今回は、変更報告書を提出しているので、次回変更報告書を出すのは、15.14%から1%減少した14.14%を割った時となります。

今回は、どういう意図があったのか不明ですが、大株主の責任として株式の異動を開示したのかも知れません。

NO IMAGE
最新情報をチェックしよう!

企業オーナーの最新記事8件