今回は、出版社やテレビ局、事業会社のWebメディア支援ビジネスを手掛けるINCLUSIVE株式会社(7078 マザ 時価総額290億円)の話題です。
2021年11月1日 変更報告書No.1 藤田誠
株券等保有割合が1%以上減少したため
2021年11月1日 大量保有報告書 インターステラテクノロジズ株式会社
EDINET
概要
オーナーである藤田誠氏が個人で保有する同社株式 約5%をロケット開発・製造を手掛けるインターステラ社に現物出資しました。
開示情報を見て思う事①
通常、オーナーの現物出資というと、資産管理会社への資本として用いられますが、今回は、INCLUSIVE社とインターステラ社が資本提携を行ったことが背景にあります。
インターステラ社と言えば、北海道の帯広でロケットを打ち上げたことでニュースになりました。
しかも大株主はあのホリエモンですから、何かと話題となる会社ではあります。
実は、ホリエモンはINCLUSIVE社の大株主でもあります。
過去の変更報告書を調べてみると、今年の3月に大株主になっているので、この頃から宇宙ビジネスについて画策していたと推測されます。
開示情報を見て思う事②
INCLUSIVE社の株価は、藤田氏が現物出資を行って以来、1週間の間に約5倍も高騰しています。
これまで800円前後で推移していた株価が、ストップ高を経て、11月2日現在で3,755円ですからものすごい動きです。
本来、資本提携とは、第三者割当による新株発行とか、資金拠出による株式取得というのが一般的です。
今回は、現物出資ですので、確かに対価としてインターステラ社の株式を取得しているという意味では資本提携ではあります。
ただ、今回の場合、INCLUSIVE社が現物出資をしている訳ではなく、オーナーの藤田氏個人が現物出資しているので、見方によれば個人によるエンジェル投資です。
投資先のインターステラ社の宇宙関連ビジネスが成功しても、その果実を受取るのは個人投資家の藤田氏だと思うのですが、どうしてINCLUSIVE社の株価が上がっているのでしょうか?
何とも不思議な印象を受けますが、宇宙関連ビジネスとINCLUSIVE社のビジネスではシナジー効果が見込めると株主の方は見ていると思います。
それともホリエモンのビジネスセンスに期待しての買いなのでしょうか?