出典 本間宗久翁秘録を読む 青野豊作 東洋経済新報社
三つの相場禅
2.機に乗ずるに勇
買い出動あるいは売り出動する好機と判断したときには、リスクを恐れずに行動を起こし、いち早く相場変動の波に乗る事
6.天井を買わず、底を売らず
・相場は上げ詰めて下げ、下げ詰めて上がる
相場の極意は天井圏では買わず、底値圏では売らないということ
相場変動には一定のリズムがある
上げ過ぎれば次の段階で必ず下がる
逆に下げ過ぎれば次の段階で必ず上がる
この相場のリズムを常に念頭において売買方針を立てる事こそ大事
・過去の成功体験を忘れよ
人は誰でも過去の成功体験を頼りどころにして行動しがちである
目前の相場がこれまでの相場とは全く異なる、新しい相場で過去の成功体験がまるで通用しないものであることを忘れてしまう
7.米の通ひ運びを以て売買すべし
・一毛違ふて千里を知る心、第一なり
『通ひ運び』とは往来相場と放れ相場
保ち合い放れの動きは常に、最初はごく小さな変化の動きとして現れる
その小さな変化を見落とさず、その変化の意味をつかむべく努めよ
・慰み商内、仕掛けまじきこと
どのようなやり方をしてもごく少額の利ザヤ稼ぎしかできない保ち合い場面にある時は、見送りの姿勢に徹して相場を仕掛けてはいけない
保ち合い相場時に相場を仕掛ける際には、大相場の時にもまして駆け引きすることが肝要とされる
8.我強気の節は、人も強気と思ふべし
・本間宗久流・相場観測術の極意
相場と市場人気、それに自分の相場観の三つが揃って弱気に傾いている時は、相場がすでに底打ちの局面にある
その後必ず反転し上昇に転じる
・相場の天底を見極めて、付和雷同するな
自分の相場観もまた市場人気を反映したものにすぎない
・豊年に米売るなといふ事あり
反対思考法
常に大きな視野で相場を見る事の重要さ