親会社等の決算内容の見方➃

今回は、お弁当の「ほっかほっか亭」を運営する、株式会社ハーツクレイ(7561 東証1 時価総額110億円)の未上場親会社の話題です。

出所:2021年8月5日 株式会社ハーツクレイ
「非上場の親会社等の決算情報について 」
適時開示情報閲覧サービス https://www.release.tdnet.info/
2020年2月4日 変更報告書No.8
「当該株券等に関する担保契約等重要な契約の締結」
EDINET https://disclosure.edinet-fsa.go.jp/

概要

東証のルールにより、上場企業の議決権を20%以上所有している未上場企業は、その決算内容を開示しなければなりません

未上場企業の決算内容まで開示することに抵抗があるオーナーが多いことから、情報が限定的で、内容を解読するのは骨が折れます。

株主欄を見ると、青木達也社長が1株、息子の友伴氏が11,999株保有しているので、資産管理会社の財産は、既に友伴氏に移っていることがわかります。

恐らく社長の1株は、黄金株の類かと思われます。

貸借対照表と損益計算書の情報が簡素なので、逆に色々と探りたくなります。

開示資料を見て思う事①

B/Sを見ると、資産総額は100億円前後で事業内容は不動産管理が中心との事。

過去の変更報告書を見てみるとハーツクレイ株を4百万株を保有しているので、50億円はハーツクレイ株式で、50億は不動産かと思われます。

ハーツクレイ株の取得価額は、750百万円ということも変更報告書に載っているので、67億円の負債の内、7億円が株式取得資金借入、60億円が不動産取得資金借入かと推測されます。

開示資料を見て思う事②

ハーツクレイ株の取得資金は推測するに、社長個人からの借入ではないかと思います。

それ以外に、三井住友、三菱、みずほからの借入枠を25億円程度設定していることが開示されています。

この借入枠を活用して不動産を購入したと推測できます。

保有不動産の簿価が50億円なので、担保掛目50%とすると、借入額は25億円となり、金融機関からの借入枠に近くなります。

そうすると67億円の借入金の内、7億円が株式取得資金、25億円が不動産取得資金とすると、残りの35億円の借入はどこにいったのでしょうか?

不動産取得資金を全額借入で賄ったというのであれば、数字の辻褄は合いますが、どうなんでしょうか?

会社の規模にしては、借入金の割合が大きいので、不動産からの賃料収入と配当金収入の大半が返済に回っていることは、流動性資産の額が少ない事をみれば明らかです。

開示資料を見て思う事③

ハーツクレイ株式に関しては、今回の市場区分変更に伴い、このままではプライム上場基準に足りないと思われます。

親会社が、議決権株式の44%を保有しており、流通株式の時価総額が100億円以上という基準をこのままではクリアするのは難しいからです。

その場合、担保としてハーツクレイ社の株式を預かっているメガバンクはどうやって担保評価するのでしょうか

これまでは東証1部銘柄だったので、担保掛目も高いと思いますが、このままでは掛目は引き下げざるを得ないはずです。

その時、青木氏はどうするのでしょうね?

 

 

 

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