留保金課税外しが目的?

今回は、ラーメンの町田商店を展開するギフト(9279 東証1 時価総額320億円)の話題です。

同社は今年の6月22日にも採り上げています。

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FX chart
出所:
2021年10月8日 変更報告書No.10 田川翔
株券等保有割合が1%以上減少したため
EDINET
2021年1月29日 株式会社ギフト 有価証券報告書 

概要

田川氏が株式1.1%を資金化(約3億円)しました。

変更報告書によれば、一気に売却したというよりは、複数回に分けて10,000株前後をインサイダーフリーで売却していました。

開示情報を見て思う事①

今回の売却により、田川氏グループの持株比率は、49.68%となりました。

保有株を処分する背景には、最近の市場区分変更の流れもあるとは思いますが、本件の場合には、恐らく留保金課税の問題があったのではないかと推測します。

あくまでも変更報告書からの推測ですので、真偽のほどは定かでないです。

株式の保有比率には、いくつか重要な節目があるので、今回は50%という重要な節目に注目した推測です。

留保金課税について

資産管理会社を含む同族によって、株式の過半数を保有している場合、配当せずに会社に利益をため込んでしまうと、国としては税金を課すことが出来なくなります。

こうした状況に対処する為、留保した利益に税金を課すという制度が留保金課税です。

従って、過半数の状況を解消することが、課税を逃れる有効な方法となります。

留保金課税の金額算出について

どれだけの留保金課税がかかっているかの計算は、有価証券報告書の税引前当期利益額(単体)に留保金課税の税率を掛けることで求められます。

有価証券報告書には、会計上の利益(企業会計上)と税務上の利益(法人税)との乖離幅が記載される項目があり、留保金課税があればその税率が記載されます。

一方、留保金課税は会計上の企業利益とは関係ありません。

同社の場合には、2020年度の税率が3.1%ですので、会計上の利益(税引前利益)に対して3.1%相当の税金を払っていることがわかります。

これまで、田川氏ファミリーが株式の過半数を持っていた為、計算すると留保金課税の金額は以下の通りになります。

2019年度:956百万円(2019年度税前利益)×4.2% = 40百万円

2020年度:529百万円(2020年度税前利益)×3.1% = 16百万円

【元データ】

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