親会社等の決算内容の見方⑧

今回は、東日本大震災後、津波防止工事のインプラント工法で一躍注目を浴びた高知県の(株)技研製作所(6289 東証1 時価総額1,250億円)の話題です。

出所:
2021年11月8日 その他の関係会社の決算に関するお知らせ
株式会社技研製作所 適時開示情報閲覧サービス
2021年9月6日 変更報告書No.15
北村精男 担保契約等重要な契約の締結
EDINET

概要

同社の創業家である北村氏の資産管理会社 北村興産の決算開示です。

開示情報を見て思う事①

変更報告書を見ると、北村興産は昭和63年の設立です。

含み益がどれ位あるのかと開示情報を調べると、簿価17億円が時価265億円になっているので、約248億円と推測されます。

含み益は結構あるようです。

開示情報を見て思う事②

同社は、坂本龍馬歴史館など複数のアトラクションがあるアクトランドというテーマパークを運営しています。

技研製作所からの受取配当金が420百万円ありますが、アクトランドの運営損失270百万円を相殺しているようです。

また建設仮勘定を見ると493百万円が計上されています。

ホームページを見ると、テーマパークを増設している最中のようです。

北村氏の思い入れの強さが感じられます。

長期借入金が538百万円ありますが、恐らく、これは建設仮勘定の493百万円との見合いとなっているようです。

開示情報を見て思う事③

変更報告書を見ると、昨年6月に借入の担保として600千株(時価27億円相当)をみずほ銀行に提供しています。

これは20億円前後の借入だと推測されます。

こちらは短期借入金として処理しているようです。

開示情報を見て思う事➃

テーマパーク事業は、北村氏の思い入れの強いビジネスだと思われますので、運営費用の赤字を技研製作所からの配当金で相殺する構造は長年続いてきたと思います。

融資を行ったみずほ銀行からすれば、借入先の資産管理会社の信用リスクと、子会社である技研製作所の業績を見合いにしての判断だったのでしょう。

資産管理会社が、実業を営んでいる場合の融資判断はなかなか難しいのが現状です。

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