役員報酬BIP信託

今回は、アルバイトの「バイトル」を展開する人材サービス業のディップ(2379 東証1 時価総額2,000億円)が、インセンティブプランとして、BIP信託を活用している話題を紹介します。

BIP信託
株式交付信託
出所 ディップ株式会社
2021年7月7日 「当社取締役に対する役員報酬BIP信託~」
適時開示情報閲覧サービス https://www.release.tdnet.info/
金庫株の出口としても、流通株式比率向上の観点からも活用されるインセンティブプラン
市場区分基準で金庫株は、固定株だが、信託設定すると流通株と見做される

内容

ディップ株式会社は、インセンティブプランである業績連動型株式報酬制度であるBIP信託に、自己株式(約90百万円相当)を割当てることとした。

BIP信託とは

BIP信託は、Board Incentive Planの略です。
三菱UFJ信託が、役員向けの株式交付信託を商品化した名前です。
ちなみにみずほ信託では、BBT(Board Benefit Trust)と呼んでいます。
株式交付信託とは、会社が資金を拠出し、信託銀行がその資金で株式を取得、一定の条件(勤続年数、業績等)をポイント化して、信託銀行が株式を役職員に交付する仕組みです。
退職金を通常の現金に加えて、株式で渡すイメージです。
他社の事例では、現金もセットで交付されるケースもあります。
これは、株式交付時(給与所得あるいは退職所得)における納税用の資金としての位置づけです。
本件では、会社からは資金の拠出ではなく、保有している自己株(金庫株)を信託銀行へ第三者割当しています。

まとめ

最近インセンティブプランとして株式交付信託を導入している企業数が増加しています。
その背景の一つとして、東証が進める市場区分変更があると考えられます。
会社が保有している自己株式(金庫株)は、固定株ですが、信託にすると流通株と見做されるからです
最初は少数株主ですが、継続していくことで、いずれは流通株として存在感が増してくる効果が期待されます。
即効性はありませんが、塵も積もれば山となるという感じでしょうか。
mkt 2
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